校正・校閲作業とは?

書籍や雑誌を制作する際、最終工程として校正・校閲作業が行われています。
校正・校閲作業とは、作者、発行者が世に伝えたい内容が、その意図通りに読み手に伝わるかどうかを確認し、場合によっては加筆・修正を促していくことです。
例えば、誤植が多いと読み手の読み進む意欲を失わせますので、誤字・脱字のチェックは必須です。
また、間違った情報や、事実と異なる記載が少しでもあると、その作品全体の信頼性が疑われることになってしまいます。
さらには、特に専門家の文章にありがちなのですが、書き手側にとっては常識と思っていても、一般の読者には説明不足で、内容が理解できないといったこともよくあることです。
上記はほんの一例ですが、校正者は、こうしたことを指摘、修正を促していき、情報の発信側の思いが読み手側にできる限り伝わるよう、両者の間に立った視点からお手伝いしていきます。

校正・校閲作業

  • 01 誤字脱字

    • 「20代3000人を対照としたアンケート」
    • 「大事な試合を前にが上がる」
    • 「作業完了までの行程表」

    • 「20代3000人を対象としたアンケート」
    • 「大事な試合を前に意気が上がる」
    • 「作業完了までの工程表」

    手書きで文字を書くことが少なくなり、ワープロで文字を打つケースがほとんどとなった現在、
    変換ミスは常に起こり得ます。みなさん、送信したメールや提出したレポートを後から
    見返したとき、とんでもない変換ミスが残っていて青ざめた経験がおありでは?

  • 02 表記等の統一

    • 同じ語の表記がバラついている:「牛蒡」「ごぼう」「ゴボウ」、「麻雀」「マージャン」
    • 一人称にバラつきがある:「私」「わたし」「僕」「ぼく」
    • 数字表記にバラつきがある:「18,000人」「1万8000人」「1万8千人」
    • 「です・ます調」と「である調」が混ざっている

    一つの文章の中で、表記や文体が異なっていると、
    読む側に余計な引っ掛かりを与えることになります。
    ※強調したいときなどに、意図的に混ぜることはあります。

  • 03 事実確認

    • 地名、人名、団体名などに間違いがないか?
    • 歴史的事実やニュースになった出来事に触れている場合、その事実関係に誤認がないか?
    • 図版などを使って説明している場合、本文との整合性がとれているか?
    • 何かから引用していたり、データを使っている場合、その出典元が明らかにされているか?

    情報を伝える際、事実関係が間違えている箇所が1つでも見つかると、その情報全体の信ぴょう性が疑われてしまうことになります。また誤った情報をもとにして会社や個人名を出してしまうと、
    思わぬクレーム処理に追われることにも。

    ※こちらで調べられるのは、各種辞・事典やネット上で確認できる内容に留まります。
    高度に専門的な内容や、こちらでは確認できない情報については、
    お客様に委ねることになります。ただし、読んでいておかしいと思った箇所や、
    これは絶対に間違ってはならない箇所(例:電話番号、価格等)があれば、
    再確認を促すようにいたします。

  • 04 句読点の入れ方

    • A「サザエさんは、お魚をくわえて逃げた猫を追っかけた」
    • B「サザエさんはお魚をくわえて、逃げた猫を追っかけた」

    句読点、特に読点(、)は、入れる位置によって文の意味が
    違ってきてしまうことがあります。
    例えば、Aではお魚をくわえているのは「猫」ですが、
    Bの位置に読点を入れると「サザエさん」がお魚をくわえていることになってしまいます。
    極端にわかりやすい例にしましたが、このようなことは、
    校正作業をしていると、よく目にすることです。

  • 05 文章の添削

    校正の依頼を受ける際、時にリライトまで踏み込んだ作業を求められることがあります。
    リライトとは、簡単に言えば文章の書き直しということですが、その際に留意しているのは、
    あくまで校正作業の基本、
    「書き手の伝えたいことが伝わる文章になっているか」ということです。
    ④の句読点もそうですが、語順の不備、主語・述語の関係、因果関係がうまくつながっていない、説明不足、などがあると、読み手に伝えたいことがうまく伝わらず、
    時には正反対の意味に取られてしまうことさえあります。

    例えば、「犬」を、次の3つの語で修飾します。

    「大きな犬」「友達から預かった犬」「白い犬」
    これをそのまま並べてまとめてしまうと、

    A「大きな友達から預かった白い犬」となり、「大きい」のは「友達」になってしまいます。

    本来の意味を伝えるためには、

    B「友達から預かった白い大きな(大きな白い)犬」

    としますよね。
    しかし、Aのままでも、読点を打って、

    C「大きな、友達から預かった白い犬」

    とすれば、きちんと伝わるでしょうし、「大きな」を強調したいならば、むしろこのほうがいいかもしれません。

    これをAのまま書くことはまずないでしょうが、一文が長くなったりすると、
    語順にまで注意がいかなかったり、主語と述語が対応していない文になってしまうことは、
    よくあることです。

  • 06 差別不適切表現

    出版物の校正・校閲作業をする際に、いちばん注意を払わなければならないのが、
    この差別表現・不適切表現のチェックです。
    万が一見逃してしまって、
    出版後に読者からの指摘があった際、場合によっては
    出版差し止めや回収をせざるを得ないことにもなるからです。
    コンプライアンス順守が強く叫ばれる昨今、
    企業のHPでの記載やニュースサイトの記事はもとより、
    たとえ個人的なブログのようなものであっても、
    差別的と受け取られるような記述があった場合、
    思わぬ炎上にさらされることにもなりかねません。

ここに挙げたチェックポイントはほんの一部です

これら以外にも、注意を払うべきポイントは無数にありますし、
またいただいた原稿のジャンル(文学作品か、個人の意見を表明するためのものなのか、宣伝のためのものなのか、など)によって、その基準も異なってきます。

いずれにせよ「書き手の伝えたいことが伝わるものにする」をモットーに、
できる限りのお手伝いをさせていただければと考えています。
そのために、コトノハで作業させていただくに当たっては、
お客様のご要望をどんどんお知らせください。

「伝えたいこと」が「伝わる」ものにするためには、
お客様の「伝えたいこと」をこちらで理解する ことが何より大事です。
納品まで、しっかりコミュニケーションをとりながら、
作業を進めさせていただければと思っています。

  • 料金

    ※A4用紙1枚=約1200文字換算として

    • ・1〜5枚
      ¥8,000
    • ・5〜10枚
      ¥15,000
    • ・10〜30枚
      ¥30,000
    • ・30〜50枚
      ¥50,000
    • ・30〜50枚
      ¥50,000
  • 納期

    原稿をいただいてから7~10日程度でお戻し

※上記はあくまで目安としてお考えください。
詳細については、お気軽にお問い合わせください。
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